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おたより
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園だより

泣き声がいつしか笑い声に

しきの森保育園が開園し、早いもので2週間が過ぎました。乳幼児各フロアからは、今でも賑やかな子ども達の泣き声が聞こえてきます。元気で良いことです。それにしても泣いている子ども達は何故泣いているのでしょうか。

子ども達の泣いている理由を言い当てることは至難の業です。お腹が空いているのか、眠いのか、痛いのか、不安なのか、はたまた甘えているのか。もちろん推測はできますし、毎日接することで、その推測が正解に近づくことも間違いないでしょう。しかし、その推測が正解になることはありません。それは月齢が低ければ低いほどなおさらです。言葉も話せず、体も自由に動かすことができない子ども達にとって、意思を相手伝えることはとても困難で、また、それを保育者が感じ取ることもとても難しいことです。そのような中で、私達ができることはなんでしょうか。それは、泣いている子ども達の存在に気づき、笑顔で視線を送ってあげることです。「気づいているよ、どうしたの」と無言の声を掛けてあげることです。部屋の中にいる保育者が皆、そのような眼差しで子ども達を見守ることで、子ども達は次第にその環境に安心感を覚え、自ら何かしらの意思表示をし、やりたいことをやり始めるようなります。自ら何かをし始めた子どもの姿を見た保育者は、その後子どもの泣きが明らかに減ってくることを実感します。「あー、また泣いてるよ」と困った顔をして保育をしていると、決して同じような結果にはならないはずです。

時には、泣いている子どもの傍まで行ってぎゅっと抱きしめてあげることもあります。常に子どもにべったりで、ずっと子どもを抱き続けるというのは、その子どもの自律の芽を摘んでしまうことにもなりかねませんが、まだまだ自律が難しい年齢の子に対しては、適度に寄り添ってあげることも必要です。むしろ、適度な寄り添いが、子どもの自律を助長するのではないかと思います。その適度ということでいうと、担任制ではなくチーム保育をしている私達の保育が、子ども達と適度な距離を保つことにとても有利に働いていると言えます。つまりは、一人の保育者がずっと一人の子どもに関わるのではなく、チームとして複数の保育者が代わる代わる一人の子どもに関わることができる環境にあるということです。これは、子どもにとっては安心できる人が徐々に増え、安心の和が広がり、それが、部屋という環境に居心地の良さを感じるようになり、その結果、子どもが自ら何かやってみようという姿勢につながっていくのではないかと思います。

まだまだ開園2週間です。子どもの成長は一直線の右肩上がりではなく、三歩進んで二歩下がり、また三歩進むといった段々の右肩上がりです。金曜日は泣かなかったのに、翌月曜日になったらまた逆戻りなんてこともあって然りです。でも着実に前に前に成長していることに間違いはありません。すっかり暖かくなる頃には、今の泣き声が笑い声に変わっていることでしょう。子どもは未熟な大人ではなく、立派な子どもです。まずは子ども達の力を信じ、その子ども達の成長に遅れることなく、私達保育者も日々を振り返りながらより良い明日を築けるように努力して参ります。すべての子どもの最善の利益のために。

9か月革命

乳児が生後9か月頃から行動や心が劇的に変化することにちなんでこのように言われます。
この頃の乳児に見られる行動がコミュニケーション能力の起源という学者がいます。

現在、しきの森保育園でお預かりしているひよこ組の子ども達は、最も月齢の低い子で6ヶ月、最も月齢の高い子で1歳です。良いタイミングなのでこの「9ヶ月革命」についてお話ししたいと思います。

生後9か月頃 二項関係→三項関係
二項関係・三項関係

乳児は、9か月頃を境に自己と他者との対面関係から自己と他者以外をも含めた3者の関係になる。
三項関係行動例
指さし行動
大人がいる時に乳児が見てほしいものを指さす。
視線追従
大人がある対象物を見て、乳児もそれを見る。
社会的参照
乳児がある対象に対する評価を大人の表情などを見ることで参考にする。
共同注意
乳児が大人の行動の意図をある程度理解し、注意対象に対する態度を共有する。

生後9か月頃からの大人の関わり方が、子どものその後の姿に影響を及ぼすと考えられます。上記4つの乳児の行動を見逃さないように注意していきたいものです。
例えば、人が暴力をふるっている光景を見て笑っている大人を見た生後9か月頃の子どもは、他人に暴力をふるうことは楽しいことだという価値観を持ってしまう危険性があるかもしれません。

お気軽にお声かけください。

2週間が過ぎ、少しずつですが、子ども達も落ち着き始めたのではと実感しております。私達も子ども達の姿に合わせ、ルールを変え、環境を変え、日々試行錯誤しながら保育をしております。まだまだ至らない点もあり、皆様にはご心配をお掛けしていることもあるかと思います。お気づきの点などありましたらお気軽に職員にお声かけいただければ幸いです。判断の基準は「子どもにとって良いか」であり、すべてが皆様のお声に寄り添えるわけではありませんが、真摯に耳を傾け、見直すべき点があれば速やかに対応できる態勢を整えて参ります。引き続きご理解ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

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