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おたより
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園だより

保育園における「教育」

開園1ヶ月が経ちました。4月はとにかく、保育園において子ども達が快適で安全に生活できるように、そして安定感をもって、安心して自分の気持ちを表すことができるように、保育目標を「生命の保持と情緒の安定」として職員一同保育して参りました。ようやく、しきの森保育園の子ども達も保育園に慣れてきた様子が伺えます。そろそろ次のステージに移行しても良いと考えています。

そもそも、「保育」とは、子どもを「護」し「教」をすることだと言われます。今の時代にあっては、「保護」は「養護」と置きかえることができ、この「養護」と「教育」を一体的に行うことが保育園には求められています。ちなみに、「養護」とは、子どもの生命の保持及び情緒の安定を図るために保育士等が行う援助や関わりのことで、まさに4月の保育目標にあたります。まず私は、子ども達に自分たちがここにいても良いんだよということをわかってもらいたかったわけです。どちらかと言えば、4月は「教育」の部分をさほど重視してきませんでした。当然、「養護」については継続して行っていきますが、これから「教育」の方に力をシフトしていきたいと考えています。

では、保育園における「教育」とは何でしょうか。ご存じの通り、保育園は厚生労働省所管の「児童福祉施設」であり、文部科学省所管で「学校」の位置づけにある幼稚園とは異なります。この分類にも原因があるのかもしれませんが、どうしても保育園は子どもを預かる施設というイメージが先行し、教育の部分が欠けて認識されがちではないかと思います。しかし、保育園も幼児教育の一翼を担う重要な施設です。保育園の指針である「保育所保育指針」では、教育に関わるねらいとして、いわゆる「5領域」(下資料1参照)と呼ばれるものが示されていますが、実は、この「5領域」は幼稚園の指針である「幼稚園教育要領」にも同じく示されており、認定こども園の指針である「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」とともに整合が図られています。つまり、保育園、幼稚園、認定こども園のいづれの施設に通う子どもにも、同等の内容の教育が確保されなければならないわけです。

その上で、保育園における「教育」とは何かと言えば、それは、子どもが健やかに成長し、その活動がより豊かに展開されるための発達の援助のことです。決して「読み、書き、そろばん」ではないわけです。「読み、書き、そろばん」が良くないということではなく、乳幼児期においてはそれらができることを目的にしなくても良いということです。「読み、書き、そろばん」は認知能力(IQや学力テストで計測される能力)にあたりますが、乳幼児期は、認知能力よりも、非認知能力を養う時期です。意欲がある、忍耐力がある、自制心がある、協調性があるなど、豊かな人間性に必要な資質や能力であり、「生きる力」とも言われる能力です。保育所保育指針では、具体的に、子ども達に「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」(下資料2参照)を示していますが、私達保育者は、これらを意識しながら子ども達を教育していく必要があります。しきの森保育園では、その教育を、異年齢の関わりが行える環境において、子ども達の自主自立を尊重し、誉める保育という手法をもって行っていきたいと考えております。子ども達が、生涯にわたる人間形成にとって極めて重要な時期に、その大半を過ごす保育園で有意義に過ごすことができるよう努力して参ります。

「手づかみ食べ」にみる成長

子どもの成長は、様々なシーンで垣間見ることができます。
手づかみ食べもその一つで、その成長過程を細かく観察するととても楽しいものです。

  • 人間の身体は上から下へ、中心から外に向かって発達します。
  • 指は小指から親指に向かって発達していきます。
  • 乳児の手つかみ食べを見ていると、少しずつ食べ物の持ち方が変わってくるのが見て取れます。それは指の成長過程です。
  • それに伴い、使える食器や遊び道具も変わってきます。
  • 保育者は、その成長の変化を見逃さず、使える道具を適切なタイミングで提供するように関わっていきます。

発達には個体差があり、子ども一人一人異なります。発達過程におけるある程度の基準はあるとは思いますが、子どもを一括りにして一辺倒の関わりをするのではなく、その子にあった関わり合いをしていく必要があると考えています。

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